あの日の自分を仙台で殴れ / サマバレ仙台

半年以上前。友達が行けなくなっちゃってチケ代払うから付いてきて、と言われて参加した劇場版の応援上映で現実を見た。否聞いた。声援が起きるキャラ起きないキャラ。青学氷帝立海四天宝寺そして比嘉以外のキャラクターに声を上げにくい雰囲気が嫌で、私が尊敬するテニスのオタク(当時)の一人が「応援上映あんまり好きじゃないんだよね」と口にした理由の一つはここにあったのかなと薄っすら感じた。応援上映自体は楽しめたし千石さんの時は頑張れたけど、南や桜井たちに対して声を上げられなかった自分が情けなかった。頭の中で桜井のオタクのフォロワーを召喚して「雅也ーーーーーーーーー!!!」と叫んでもらうしかできない私は弱かった。

 

知らない人、それはテニミュ3rdの千石清純を知らないファンのことでもあり、千石さんが知らない立海や比嘉といった3rdのキャラクターのことでもあり。兎に角知らない人ばかりで不安もあるだろうけど、私が大声でいっぱいコールするからね。緑も目一杯振るからね。だから心配しないでテニミュの世界に戻ってきてね。私が精一杯先輩のこと応援するからね。待っててね。待ってるよ。

ふたりのためのコーダ / DREAM LIVE 2018 - つぶやくにはながいこと

 

DL2018に参加する前にこんなことを思ったのはその所為だった。立海ないし関東立海公演フィーバーの後にテニミュ3rdを観に来たテニモンはゲスト参加の初期校の彼らを知らない。彼らの時だけ声援が減るのかな、だったら私が声を上げるしかない。そう決意して会場へ向かった。しかしテニモンはちゃんと彼らを迎え入れてくれた。OP映像で橘役の彼へ送られる「そらむ〜〜〜〜〜!!!」の大きな歓声に初めは耳を疑った。その後のみやぎくんやもりたくんへの歓声も充分に大きかった。毎公演参加する度に聞き間違いじゃないことを確かめて、彼らが歓迎されている喜びを噛み締めた。ザ・レギュラーでカメラに向かって指鉄砲を打つキヨスミ先輩に上がる女の子からの黄色い声を聴きながら、会場のテニモンは各々で勝手に沸いて勝手に盛り上がってるだけなのにめちゃくちゃ感謝した。私の夢の世界がそこにあった。

 

 

 

ドリライでハッピーな気持ちになったのに、まさか原作者のお膝元で開催される本家イベントであの日の静寂をもう一度体感させられるとは思わなかった。6月にパシフィコ横浜で開催されたおてふぇす2018。今後もテニスの王子様というジャンルないし作品群がどんどん広がりを見せていく可能性を感じられた点では確かに希望が見えた。しかしやっぱり静まり返るのだ。青学の後の不動峰のところで、そしてその後に続く聖ルドルフ・山吹のところで。先生がテニラビの起動画面の曲にご自身で歌詞をあてた新曲を歌う時、バックの画面にはテニラビのPVのような映像が流れていた。昼公演は思いもよらない演出に驚いて私も声を上げられなかったが、青学に沸いていた客席はその後に映る初期校には沸かない。そしてその後の氷帝以降では沸く。分かりきった話だが根本的なファン数の差もある(その日のVRキャラの出演も件の5校のみだし)。しかし昼夜参加の人も多いだろうし夜は少しは歓声も増えるだろうと期待した。まあそんなことはなかった。この空気が本当に嫌だった。別に会場にいるすべての参加者がすべてのキャラに歓声を上げる必要はない。何しろ物理的に疲れる。私も元合唱部の底力と言わんばかりに腹から声を出しまくったDL2018の翌日は体のどこよりも腹筋が痛かった。しかしなんか、テニスの王子様に登場する個々のキャラクターに対してそういう人はいれども、テニスの王子様というジャンルにはもう「強いオタク」や「すごいオタク」は少ないんだなということをひしひしと感じた。そして自分の弱さも。だから私はあの日のパシフィコ横浜で仙台に行くことを決めた。ニコ生なんてぬるいこと言ってる場合じゃない。私がその日登場したすべての王子様の名前を呼びに行く。そして少なからず会場に来てくれるだろう千石さんの可愛い女の子たち(※千石さんのオタクのこと)と一緒に千石さんにありったけの声援を送りに行く。あの日彼らの名前を叫べなかった、応援上映なのにテニスの王子様を応援できなかった私を殴りに行く。

 

 

 

当日の結論から言えばあの日に比べれば全然ハッピーなイベントだった。イベントの司会進行と映像のタイミングによる若干のグダりとそこから発生する少しの歓声の収まりは感じたけれど、イラストと名前が出た時に静まり返るなんてことはなかった。満足はしていないが不満もない。強いて挙げれば私の周りが「その立海ジャージと201号室Tシャツは飾りか」と手塚の声で言いたくなるような人間たちだったのでもう本当にダメかもしれないと思ったが、どうやら別の席にはちゃんと声援も送って、コールもダンスもできるオタクが揃っていたとフォロワーから聞いたので安心した。逆に私の周りだけ件の5校と高校生以外で顕著に静かになるので私の声が一際目立った。応援上映の自分をぶん殴れた手応えを良くも悪くもしっかり感じた。頭の中にフォロワーを召喚することしかできなかったあの日の私はもういない。かたちを持った自分の声で目一杯「雅也ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」と叫ぶことができた私は、みんなの名前を呼ぶことができた私は今度こそちゃんとテニスの王子様を「応援」することができたのだ。

 

ランキング自体はお馴染みの津多や北村、さらに今年は彼らを率いるお季楽ちゃんもランクインした緑山。徳川さんや鬼先輩の躍進、安定した順位で一定のオタクを抱えていることを見せつけてくれる篤京先輩や加治先輩といった高校生の活躍。確たる試合の描写が未だないにも関わらずかなり良い位置にランクインしたQ・Pや私が個人的に跡部と試合してほしいジークフリートといった外国勢。何より広義の意味での「テニスの王子様」である越前リョーマの初めての首位。おめでとう。本当におめでとう。跡部様の御身の頂にまたしても栄光の冠を載せることができなかったのは悔しいが(何しろ今年は一チョコ入魂派の私が悔しさのあまり複数贈ることにしたぐらい悔しかったのでそれはもう悔しいの上塗りである)、主人公であるリョーマくんがあれだけ1位を喜んでくれただけでどう考えても今年のバレンタインは大団円だ。最高のエンディングだった。テニラビでも記念SSRリョーマくんが初回無料10連で来てくれたので驚いた。サマバレの衣装、千石さんの次はリョーマくんにあげるね。

 

そして私の大好きな千石さん。順位自体は下がっちゃったけど大量投入した人もいなさそうだし、それでも獲得数が増えたってことは千石さんにあげた女の子の人数自体は増えたんじゃないでしょうか。たくさんの女の子からチョコも大好きの気持ちももらってラッキーですか? 私があげたチョコとトランプと、仙台からあなたの顔を見ながら叫んだ「大好き!」の気持ちも届いていたら嬉しいです。こうやってブログで壁打ちはできるのに、いざペンを握ると恥ずかしくて何も書けなくなっちゃうことも、千石さんはお見通しなんだと思います。きっといつかチョコを贈らなくなる日が来ると思うけど、ずっと大好きだよ。