つぶやくにはながいこと

オタクとしての余命2年(目標)

非ジャンル者のFutureVoyager大好きネキ、武道館でガチ泣きする

※僅かながら演出に関するネタバレ有

 

 

 

「圭吾さん1枚ください」

 

店員にそう告げた私の横で、ドリフェス!の女の友人が「圭吾のこと「さん」付けする人初めて見た……」と漏らしたのをとても覚えている。2017年11月25日、紆余曲折を経てドリフェス!にどハマりした友人と一緒に私の好きな千石清純の誕生日を祝った後に向かった、VRゴーグルを装着して簡易ライブが楽しめる会場での出来事だった。ドリフェス!に実際に触れるのはその日が初めてだった私は、いきなり呼び捨てするのも馴れ馴れしいかと思ったから風間圭吾を「圭吾さん」と呼んだだけで、特に深い意味はなかった。

 

その会場はオープンな屋内カフェスペースの一角に椅子が用意され、そこに座った状態でVRゴーグルを装着することにより選んだアイドルを中心としたアングルで15分ほどのライブが楽しめるというものだった。友人が「(めちゃくちゃ人から見える場所でやるから)人権が無い」と言っていたが、確かに私より長いライブ(※オプションが選べる)を選択した友人の姿をライブ終了後にちらりと盗み見た時に「(人権が無いな……)」と感じた。そのライブで私が選んだアイドルが、KUROFUNEの風間圭吾だった。ファンの女の子を「プリンセス」と呼び、「貴女のためなら即位する*1」という訳分からん決め台詞も一切の躊躇いもなく言ってのける王子様系アイドルだが、実際は学ランで学校に通うらーめん大好き男子高校生であり、しかしらーめんは自分の思うアイドル像にそぐわないとし本当の好物は公にはしていないという徹底した(しかし若干抜けている)アイドルキャラの風間圭吾。VRライブ自体は最初の視点の設定がズレていたのか、斜め左前方にいる圭吾さんを見るために首を左へ動かす→ゴーグルが自動修正で少しずつ最初の視点に戻す→さらに左を見る→さらに左に戻るの繰り返しで、終わった時には私の首は100度ほど左を向いていた。一人だけやたら左を向いている姿はカフェスペースの客から丸見えなので人権が無かった。公演内容は「ドリアピやべーな」ということは薄っすら覚えているが、何よりも私の耳を刺したのが「♪互いが互いの手を取った~」という歌詞の、綺麗なだけじゃなくて突き抜けるような、それでいてどこか切なさも感じさせるメロディラインの曲だった。気になる曲があるとツイッターで呟いたところ「それは多分Future Voyagerだよ」と教えてもらい早速Youtubeを覗いてみたが、他の曲はあるのに何故かFuture Voyagerの試聴動画は無かった。斯くして私とFuture Voyagerの長いようで短い旅路は始まったのである――

 

 

 

それから暫く時は経ち、ドリフェス!アニメ2期の最終話(作中ライブの総集編)のリアルタイム配信をフォロワーがRTしていたので何の気無しにアクセスしたところ、画面の前でめちゃくちゃ笑い転げてしまった。「ジャンピング仲直り」、「感謝のマジ投げ豪速球」、出るわ出るわ怒濤のパワーワードと謎演出(ドリアピ)。自ジャンルに疲弊していた私は久々に声を上げて大笑いした。Youtubeで常に無料配信されている1期1話も見て、主人公の奏くんがファンからのエール(応援)の証であるドリカを直で受け止めた時の「エール……重っ!」に胸を打たれた私は、友人に自らドリフェス!アニメ視聴のための監禁を申し出ていた。ファンからのエールは重いのだ。わかる。我々オタクの愛は重いのだ。

 

ところがFuture Voyagerはもっと重かった。友人とカラオケに籠城し、ハニトーを切ってもらいながら(友人「私が切るからすどはドリフェス!を見て」)ドリフェス!1期とさらにFuture Voyagerが出てくるR(2期)の2,3話までを見せてもらった。なんだこれは……。過去の男(※語弊のある表現)に囚われている勇人、そうとも知らずに空回りする圭吾。そして顔のいい男二人が拳と拳で語り合った結果生まれたFuture Voyagerという名曲。今さっき食べたハニトーよりも重い。これからどんな顔してFuture Voyager聴けばいいんだよ……。と思ったがFuture Voyagerは名曲なので何度聴いても良いものは良いのであった。武道館ライブに招待されたので前日追加公演への参加も決め、後日Rの残りの話とバトライ(バンド生演奏による主人公たちDear DreamとKUROFUNEの言わば対バン)も見せてもらい、お土産にもらったDDの最新アルバムに収録されているMagnetic Emotionを聴きDDなら千弦推しの私は「こんなちづ知らない……(トゥンク……)」となり、いよいよ武道館当日がやってきた。

 

 

 

当日の服装については何も考えていなかったがやはり出来る限りカラギャンになるのが礼儀かと思い、濃い紫のニットワンピースをなんとか黒のロングスカートに収納しベージュというか最早黄土色のブルゾンを羽織るという力技でKUROFUNEと千弦要素を押し込んだ服装で会場へ向かった。ドリカライトを会場で買ったばかりの私に友人がアルバム5冊分のドリカを選ばせてくれた。イースターの千弦も捨て難いし、人がいっぱい写ってるのも華があるし、どうせ入れるならキラキラしたカードがいい(女児並の感想)。なかなかピンと来るものが見つけられなかったが、3冊目のアルバムに入っていた圭吾さんのカードを見た時に「これしかない」と思った。

 

(※リングライトは友人からのプレゼント、ちづぬいは友人のもの。「KEIGO」と書かれているのに10年愛したこともある跡部景吾のそれではないグッズを見て何とも言えない感情が生まれた)

 

正確な歌詞*2とは異なるが、見た瞬間に「Future Voyager……」としか考えられない言葉が書かれたこのカードを私は選んだ。私にはこれしかなかった。

 

 

 

いざライブが始まり、Future Voyagerが歌われたのはライブもかなり終盤に差し掛かった頃だった。その前のWhole New Worldの開国コールと炎出しまくり演出でブチ上がっていた私は、圭吾さんasとたにくんの霧の中ダンス*3を見て一周回って惚(ほう)けてしまった。何と説明すればいいのかまったく分からないのだが、自分が本当に実際の会場でFuture Voyagerを聴いている・観ているということに対して目頭が熱くなったのかもしれない。その後のドリアピ「KUROFUNE THE WORLD」(二人が地球を掲げてるやつ)で一瞬涙が引っ込んだが、気が付いたらサビを聴きながら次から次へと溢れてくる涙を必死にタオルで押さえていた。よくオタクは推しのことを「顔が良い」と非常に広範囲的な褒め方をするが、それで言うならFuture Voyagerはもう兎に角曲が良いのだ。湿っぽいのに突き抜けた青空のような綺麗な旋律。それが「届かせようぜ、どこまでだって」「俺たちの歌は世界中に響く」という歌詞とマッチして、アリーナ最後列の私まで優しく、しかし一直線に届くのだ。ドリフェス!という作品に登場するKUROFUNEの物語を知っているからこそ分かるこの曲の良さもあるけれど、それ以上に単純に曲が良い。何も知らずに聞いた時からずっと、この曲は私の「ドリフェス!」の世界に燦然と響き渡っていた。

 

そしてここからが完全に自分でも何を見ていたのかまったく分からないのだが、圭吾さんが私が選んだドリカの衣装を着ていた。Whole New Worldの衣装でその曲を歌いそのまま次のFuture Voyagerへ入ったため当然衣装もそのままの筈だが、私の目に映った圭吾さんはいつの間にかタータンチェックのスーツに着替えていた。黒いジャケットも赤いネクタイもどこにも無かった。開演前に友人が「やっぱりこれが好き」と言いながらヴァンパイアロードのドリカをセットしたら本当にそれを着て奏くんasそうまくんが出てきたのを直前に見ていたので、惚けていた私は「私が投げたやつだ……」と思いながらまたぽろぽろ涙した。曲が終わる頃には元の衣装に戻っていた。あれは白昼夢か何かだったのか。次の曲が始まった後も、なんだかよく分からないまま時々涙を溢していた。参加してよかったなあと思いながら、金色に光るドリカライトを振り続けていた。

 

 

 

私はドリフェス!をよく知らない。だから会場のオタクが追加公演終了後に「明日(今日)が終わったらどうなるんだろう」と暗い瞳で俯いていた感情を共有することはできない。ちづasかおるくんの爆裂ファンサ魔人っぷりをこの目で確認できて楽しかったと、Future Voyagerを実際にこの目で、耳で、体中で堪能できてよかったと思うことしかできない。ちづも「ハッピーとアンハッピーってMagicで ハッピー&ハッピーにだってしちゃえるんだねだね☆」と歌っているし、何より私をここまで連れてきた圭吾さんの3次元の人が「14人で恩返し」と言ったのをつい信じてしまう。別ジャンルになるが、私の好きなキャラクターの千石清純は好きなタイプを「この世の女の子ぜんぶ!」と豪語するほどの女好きで、そんな彼はバレンタインのお礼コメントで「直接お礼するからね」と言い残し、翌年バレンタイン・キッスをリリースするという直接的な方法でお礼してきた男だ*4。だったらファンのみんなを等しく「プリンセス」と言って大事にしてくれる圭吾さんも、下手な嘘を吐く筈がないと思ってしまう。少なくとも私にとっては上井草のらーめんを食べに行くまでは、ドリフェス!は終わらない。

 

 

 

*1:プリンセス「即位して~~~~~♡」私も昨日武道館で叫んできました

*2:届かせようぜ、どこまでだって/俺たちの歌は世界中に響く

*3:多分私が勝手に呼んでるだけだと思うけど曲の歌い出しで勇人が「ずっと霧の中で~」と歌ってる時の圭吾さんのひらひらしたダンス

*4:https://twitter.com/_hangoor/status/940552490839240704 これは後日バレキスのトークトラックで証明されました