つぶやくにはながいこと

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なぜ「ニトキタ」がグッズ化されるのか

 

正式タイトル:なぜ山吹の元祖ダブルスと言っても過言ではない地味'Sではなくニトキタの方からグッズ化されるのか

 

 

 

タカラトミーアーツから発売されている「ぴた!でふぉめ」シリーズの缶バッジから、テニスの王子様の第2弾が発表された。新テニアニメ公式のアカウントがツイート用の画像に採用したのは、山吹中の新渡米と喜多(以下ニトキタ)のダブルスペアの缶バッジ用画像だった。新渡米稲吉と喜多一馬。他ジャンルのオタクからすれば、今一つピンと来ないキャラクターの名前だろう。テニスを自ジャンルとしている人間でも、それまでは原作と呼ばれるメディア*1をまあまあ読み込んでいる人間でなければピンと来ない人も少なくなかったであろうニトキタペア。しかし彼らは2年前の冬に、突如*2テニミュの世界に姿を現した。

 

 

 

結論から述べてしまえば、現在こうしてニトキタのグッズが発売されるようになったのは、3rd山吹の彼らの勢いが間違いなく作用している。始まるかと思いきやページを捲った瞬間に終わっていた試合*3テニミュ3rdが試合としての描写を与えただけでなく、原作やゲームの数少ない設定を掻き集めて彼らが表現してくれたニヒルな先輩と元気すぎる後輩のセットはキャッチーで、テニミュ初登場のキャラクターを後の作品も含め何人か登場させている3rdシーズンの中でもセンセーショナルだった。特に青学8代目時代の3rd喜多のグッズは、原作ではモブ同然というのが信じられないぐらいの人気を保っていた*4

 

2次元のニトキタが最初に単体(厳密には単体ではないが)での商品化を果たしたのは、今年の3月末に発売されたイースターシリーズだった。あまりグッズ化される機会のない六角の天根ヒカル*5がメンバーの中に含まれているのも十分めでたいことだったが、それ以上に原作でまともな試合描写や目立った出番もないニトキタがグッズとして、それも新規イラストでの発売が決定したのは兎に角どえらいことだった。このタイミングでグッズ化されるニトキタ。テニミュのお陰と言わずして何と言おうか。100%テニミュのお陰ではないかもしれないが、それでも彼らが今のテニスの王子様の流れに新風ならぬ「一陣の風」を巻き起こしたことには違いなかった。

 

 

 

ニトキタの新規グッズの画像に釣られて、ぴた!でふぉめの缶バッジ第2弾のページにアクセスした。ニトキタのいる山吹だけでなく、普段商品化される機会の少ない不動峰聖ルドルフ、六角も含めた各校から一組ずつダブルスペアが缶バッジになっていた。最近の各校万遍なくグッズを出す傾向はとても有難いし、どんどん新しいグッズが「新しい*6」キャラクターとともに発売されるテニスの王子様の世界の奥深さを感じる。ある意味ではグッズのローテーションのマンネリ解消とも取れるが。

 

ここでひとつの疑問が浮かび上がった。今回の缶バッジはダブルスペアシリーズだが、山吹にはもう一組、原作でも歴とした描写の試合を持ち、新テニのU-17合宿メンバーにも選出されている強豪ダブルスペアがいる。南と東方の地味'Sだ。各校から一組ずつダブルスペアが選出されるなら、順当に行けば地味'Sがその枠に収まっていた筈だ。しかし今回、あるいは「今回も」グッズ化されたのは地味'Sではなくニトキタの方だった。何故なのか。以下にその理由を自分なりに考えたものを挙げてみた。

 

 

 

①キャッチーなキャラクター性

 

先述の「ニヒルな先輩と元気すぎる後輩のセット」の他にも、彼らは彼らを彼らたらしめる決定的な特徴を持っている。葉っぱと渦巻だ。先輩の新渡米は綺麗に切り揃えたおかっぱの頭頂部から双葉を生やしている。後輩の喜多はその双頬に赤く色づいた渦巻模様を持っている。テニスの王子様をよく知らない人がこの二文を読んだら「テニス漫画にそんな人類が登場するなんてありえないだろ」と思われるかもしれないが*7、彼らは本当に書いたままの外見をしている。どこからどう見ても葉っぱと渦巻なのだ。

 

地味'Sとニトキタが実在したとして、確かにニトキタの葉っぱと渦巻は現実では「異常」であり目立つ。しかしその異常を排除(存在感を現実ベースに戻)した時に、実際に目立つのは高身長ペアであり作中の作画から顔立ちも共にそこそこ整っている思われる南と東方の方だろう。彼らは彼らのいる世界が漫画という2次元であったが故に、「地味'S」になってしまったのかもしれない。

 

ここでニトキタをグッズ化という表舞台に立たせたテニミュのニトキタのいる3rd山吹の彼らの比較をしようかと思ったが、彼らは全員顔が綺麗だったので大した比較にならなかった。

 

 

 

②話題性

 

再三書いているとおり、彼らの原作での活躍を端的に言い表すなら「モブ同然」。テニスの王子様には、原作での活躍の割に人気を誇る財前光*8というキャラクターがいるが、ニトキタのそれは彼の比ではない。財前は一応試合をしている*9が、ニトキタはページを捲った瞬間試合が終わる。テニミュで描写が与えられたとはいえ、原作の漫画では試合をしていないも同然なのだ。そんなキャラクターがテニミュという舞台で2.5次元化され、一定の人気を誇り、そしてある意味本来の「彼ら」である2次元のニトキタもある日突然脚光を浴びる。テニミュを観ない、あるいはその情報を避けているオタクはなんで?と不思議がり、テニミュを知るオタクは3rdの流れだ!と目を輝かせる。10年以上の長い月日の間に何度も同じような商品が発売されているテニプリグッズ界にとって、新たな風を吹き込ませる好機がニトキタだった。

 

裏を返せば、それまで鳴りを潜めていたニトキタが単体で商品化されるのは、この機会を逃してしまえば終になかった、なんてことも有り得たのだ。つまり新テニで合宿メンバーに選抜された実績もある地味'Sは、各校からグッズを出す際に山吹の代表として登場する可能性はいくらでもある。現に南は現在開催中のオールテニプリミュージアム(通称おてみゅ)の会場パネルや物販で、他の学校の部長たちと肩を並べている。橘は個人的に有り得るレベルのキャラクターだと思っていたが、正直赤澤・南・葵の新規イラストのアクリルスタンドが今になって発売されるとは思っていなかった。この調子で色んなキャラの色んなグッズが発売されることを願う。

 

 

 

南は部長ということでおてみゅのグッズに選ばれたが、じゃあ東方……は?と思う方もいるだろう。グッズでこそない上にテニミュの話になってしまうが、3rdの東方は3rdシーズンに開催されたDreamLive*10で最も名前を叫ばれたキャラクターと言っても過言ではない。

 

 

(※ドはドリライのド)

 

地味だの副部長は目立ってはいけないだのと口では言っていたが、彼は脚光どころかオタクの視線という名のスポットライトをめちゃくちゃ浴びていた。その上飛び交う「雅美ー!」「雅美ー!」の雅美コール。なんだかんだで地味'Sも、要所要所で見せ場を作っているのだ。いぶし銀の魅力って、わかるかい?

 

 

 

 

 


P.S. 新テニスの王子様RisingBeat(通称テニラビ)への南・東方の実装、アプリのリリース自体がまだですが首を長くしてお待ちしております。

 

 

*1:ファンブック含む漫画媒体のもの

*2:テニミュ山吹公演、新渡米稲吉&喜多一馬がミュージカル初登場 - コミックナタリー http://natalie.mu/comic/news/164900 3rd山吹の当初のビジュアルもニトキタ以外の6人での撮影だったそうです

*3:都大会決勝戦D2の不二河村VS新渡米喜多戦

*4:あくまでも私が目にした範囲の話ですが8代目時代のトップレートが菊丸跡部の二強、次点で手塚、喜多はさらに次点の浮遊層(写真写りやグッズの種類など条件によって上下)辺りにいる一人だったのではないかと思います

*5:今年のバレンタインで1位を取ったキャラクター、と書くと跡部などのキャラクターを差し置いて1位を取るなんて彼もグッズの「いつメン」ではないのか?と思う方もいらっしゃると思うので一応補足すると彼が今回1位を取ったのは特定のファンが大量にチョコを贈ったためです(本人がその旨をツイートしていました)

*6:これまで商品化されることが少なかったという意味

*7:しかしテニスの王子様と言えば今やぶっ飛びとんでも展開で有名なので現在ではあまり驚かれないかもしれませんね

*8:作者ですら朗らかに疑問視するほど

*9:全国大会準決勝D1手塚乾VS千歳財前、ですが実質手塚と千歳の無我使いによるシングルスマッチと相成っています

*10:2016・2017の2回